「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」は、産業革命以降急激に活発化した人間活動により、経済・社会の基盤である地球の持続可能性が危ぶまれていることに端を発します。
1972年、マサチューセッツ工科大学のメドウズらにより発表された「成長の限界」は、地球資源をふんだんに使いながら拡大してきた世界経済の成長は、このまま続くと100年以内に限界を迎える、という衝撃的な提言でした。その後、1987年に「環境と開発に関する世界委員会(ブルントラント委員会)」による報告書『我ら共有の未来(Our Common Future)』で「持続可能な開発」の概念が提唱されたことが、SDGsの根底にあります。
それからしばらくの期間を経て2000年に開催された国連ミレニアム・サミットにて、SDGsの前身となる「ミレニアム開発目標(MDGs)」が採択されました。
MDGsは2015年を目標年として、極度の貧困や飢餓の撲滅など、8つのゴールを設け、加盟各国がその達成に向け努力することとされました。
そして目標年が近づいた2012年、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで「持続可能な開発会議(リオ+20)」にて発表された成果文書『我々が望む未来(The Future We Want)』で環境・経済・社会の3つを統合したSDGsを採択すること、さらにSDGsをMDGsの後継として統合することが決定され、2015年9月の国連サミットでSDGsが採択されました。